発症間もない患者さんとご家族のために作られた冊子のご紹介
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●渡辺 泰仁さん

 「骨髄ドナーコーディネートのお知らせ」
 私と見ず知らずの患者さんが強い絆でつながった瞬間でした。
 骨髄バンクに登録したきっかけは、献血会場で行っていた登録会を目にしたからでした。
 始めは「ついでだから・・・」という軽い気持ちで骨髄バンクに登録したものの、まさか実際に自分がドナーに選ばれるとは思いもしませんでした。
 早速、その日のうちに封筒の中の問診票に記入し次の連絡を待ちました。
 その時の気持ちは、不安や心配よりも必ずドナーになって患者さんを助けるんだという強い思いでいっぱいでした。
 それからしばらくしすると、最終的にドナーに選定され、骨髄ドナーとしての生活がスタートしました。
 具体的には、採取手術に向けての詳しい検査や自己血の採血などですが、一番気をつけたのは自分自身の健康管理でした。
 私はお酒大好き、タバコもプカプカの不摂生を絵に書いたような人間だったのです。
 しかし、そこは人の命がかかっていたのもありますが、強い意志と根性で三ヶ月我慢しました。
 今思い返せば、術後の痛みより酒とタバコの我慢の方がはるかに辛かったような気がします。(笑)
 少し話はそれましたが、いよいよ採取手術目前になり、東北地方の大学病院に入院することとなりました。
 病室は六人部屋。一般的な部屋でしたが、驚いたのは私以外の人がすべて骨髄移植を受けた患者さん達だったのです。どの患者さんも一見すると病気で苦しんでいるとは思えないほど明るく元気で、私の方が圧倒されるほどでした。
 正直、手術前の私の不安をウソのように取り払ってくれたみなさんには感服するばかりです。
 さて、実際の採取手術ですが、全身麻酔だったこともあり全く痛みは感じることもなく、まさに「あっという間」に終わってしまいました。
 手術を終えて病室に戻ると、入院している患者さん達から拍手が沸き上がっていたと、あとからコーディネーターの方から聞かされた時には「本当にやって良かった」と心の底から思いました。
 採取後の痛みは思っていた程ひどくはなく、腰に重りが付いているような感覚でした。
 一番つらかったことと言えば、尿道カテーテルを抜く時が今思い返すと一番痛かったです。(笑)入院自体は三泊四日でカテーテルを抜いた後はすぐ自力でトイレにも行けるほど経過は良好でした。
 手術から三年経った今でも私の腰の所にはうっすらと採取の跡が六つ残っています。
 残念ながら相手の患者さんが今元気になさっているのかは知るすべがなく分かりません。
 ただ、自分が以前と変わらず健康であるのと腰の傷跡を鏡で見るたびに、きっと相手の方も病気を克服して元気に暮らしている事と信じています。
 間もなく全国のドナー登録者数も三十万人を超えようとしていますが、まだまだ移植を待っている患者さんがたくさんいます。
 この体験記を読んだ一人でも多くの方が、ドナー登録をしてくれる事を心から願います。
(富岡町在住)

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